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親指AFの使い方、設定方法、メリットなども

親指AFとはシャッターボタンを半押しした際にAF(ピントの自動合わせ)をオフにしてしまい、ピントはカメラ背面のAF-ONボタンで行うというテクニックです。

↓がAF-ONボタンです。このボタンを押すとピントが合います。

シャッターボタンというのはシャッターを切るだけではなく、ピントを合わせる機能や露出を測定する機能があります。

このシャッターボタンからピントを合わせるという機能を切り離してしまうことで様々なメリットが生まれてきます。

一度この親指AFを覚えてしまうともうずっと使い続ける方も多く、プロもよく使っている方法ですので是非とも覚えておきたいですね。

設定方法について

さて、使い方やメリットなどの前にまず設定方法から見てみたいと思います。

これはカメラの機種によってやり方も様々ですが、基本的にはカスタムメニューで半押しした際にAFを作動しないに設定します。

キャノンの一眼レフ(EOS40D)の場合ですが、メニューから「C.FnⅣ:操作・その他」を選択します。「シャッターAF-ONボタン」のところで「測光開始測光・AF開始」を選択するか、「AEロック測光・AF開始」を選択します。

この2つですが、

「測光開始測光・AF開始」・・・動いたり・止まったりする被写体に有効。露出は撮影の瞬間に決定されます。

「AEロック測光・AF開始」・・・AF-ONボタンを押した際にピントを合わせ、シャッターボタンを半押しにするとAEロック(露出を決定)することができます。

ニコンの場合は半押しAF駆動を「しない」に設定するか、機種によっては「AEAFロックボタンの機能」を「AF-ON」にセットすることでシャッター半押し時のAFは自動的にオフになるものもあります。

どんな場面で使うの?メリットは何?

親指AFの設定方法はわかったとして、これをいつどのように使えばいいの?と疑問に思っている方もいらっしゃるかも知れません。

親指AFは下記のような場面で使います。

置きピンをしたい場合
・動きの速い被写体などで、シャッター半押しの時間を削りたい場合
・ピントを固定したまま何度もシャッターを切りたいような場面

置きピンをしたい場合

動く被写体などであらかじめ置きピンをしておきたいような場面で親指AFを使えば、シャッターを半押しして被写体を待ち続ける必要もなければ、レンズのAFスイッチをMに切り替える必要もなくなります。

動きの速い被写体などで、シャッター半押しの時間を削りたい場合

また、一瞬のシャッターチャンスを逃さないという意味でも親指AFは使えます。

一瞬のチャンスでまず半押ししてピントを・・・なんて言っている間にシャッターチャンスを失ってしまうことってよくあると思うんです。

それはシャッターボタンがシャッターを切る以外にもピントを合わせるという機能を併せ持っているからで・・。

しかし、半押ししてピントを合わせてから→シャッターを切るということになるとシャッターボタンを押すまでにわずかですが半押ししてピントを合わせる分時間がかかります。

そこで登場するのが親指AFです。

シャッターチャンスを逃さないために、まず親指でAF-ONボタンを押してピントを合わせつつ、ここだと思う場面ではシャッターボタンを躊躇なく押すことができます。

これが半押ししてからだと、せっかくのチャンスを逃してしまうことがあるわけです。

ピントを固定したまま何度もシャッターを切りたいような場面

また、ピントを固定して何度もシャッターを切りたいような場面でも親指AFはその威力を発揮します。

勿論、半押ししてあとは連写すればいいという場面では半押し+シャッターボタンを押し続けて連写でいいのですが、一度シャッターボタンから指を離して、またシャッターボタンを押すとピントがずれてしまいます。

親指AFではその心配がありませんから一度合わせたピントで何度もシャッターを切ることができる・・・というわけです。