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F値(カメラの絞り)・開放絞り値とは?

カメラではよくF値がどうのこうの・・・という話が出たりしますが、このF値とは絞り値のことを言っています。

もっと簡単に言うと、このF値が小さければ小さいほど、背景がぼけた写真が撮れます。逆にF値が大きくなれば、背景までくっきりと写った写真が撮れます

例えば、主題の人物でも雑貨でもいいのですが、そこにピントを合わせて他をぼかすことで主題が浮き上がって見える写真になったりします。

絞りにはF1.4、F1.8、F2、F2.5、F2.8、F3.5、F4、F4.5、F5.6、F8・・・などがあります。

この数値自体は覚える必要はないと思いますが、数値が大きくなれば背景までくっきりと、数値が小さくなるほど背景がボケやすくなります。

絞りを開けるとか絞るって何?

さて、このF値を変える際に、絞りを開けるとか、絞りを絞るとかいう風に言われたりします。これをわかりやすくいうと、

■絞りを開けるとはF値を小さくすること
■絞りを絞るとはF値を大きくすること

・・・という風になります。

絞りを開けたり、絞ることでこのような違いが出てきます。

■絞りを開ける(F値を小さくする)

1)背景がボケやすくなる(ピントが合う範囲が狭くなる)
2)シャッタースピードが速くなる(手ぶれし難くなる)

■絞りを絞る(F値を大きくする)

1)奥まで(背景まで)ピントが合いやすくなる(ヒントが合う範囲が広くなる)
2)シャッタースピードが遅くなる(手ぶれしやすくなる)

簡単にまとめますと(絞りだけで考えた場合)・・・

・背景をぼかしたい時はF値を小さく
・手ぶれや被写体ぶれするような場合はF値を小さく

・背景までくっきり写したい時はF値を大きく
流し撮りなど・・・シャッタースピードを遅くしたい時はF値を大きく

・・・という感じになります。

↓はF5.6で撮影したものです。背景はそこまでボケていません。

2番目のキャラクターにピントを合わせて、F3.5で撮影↓

今度はF1.4で撮影。さらにボケています↓

・・・という風にF値を大きくすれば、背景までくっきり、F値を小さくすれば背景がぼけるようになります。

絞りとシャッタースピード

先程、シャッタースピードのことについて少し書かせていただきました。

実は絞りとシャッタースピードには深い関係があります。
例えば、絞り優先モードで写真を撮影するとします。

F値を小さくすると、シャッタースピードは速くなります。
逆にF値を大きくするとシャッタースピードは遅くなります。

シャッタースピードを変えたい時はシャッタースピード優先モードにするという手段もありますが、絞り優先モードのままでも、ある程度シャッタースピードをコントロールできたりします。

先程のおさらいになりますが・・・手ぶれ、被写体ぶれをなくしたい場面、暗い場所などでの撮影の場合は絞りを開ける(F値を小さくする)ことでシャッタースピードが速くなります。

逆に流し撮りなどあえてシャッタースピードを遅くしたい場合はF値を大きくすることでシャッタースピードも遅くなります。

開放絞りとは

「開放絞り」という言葉を目にしたりしますが、この開放絞りとはレンズの絞りを一番開けた状態のことを言います。

つまりそのレンズで一番F値を小さくした状態のこと・・・になります。
この時の絞り値を開放F値と言います。

ちなみにレンズによってこの一番小さいF値(開放F値)は違っていまして、よくレンズの表記で・・・

30mm F1.4

・・・という風に記載されていることがありますが、この↑の場合はこのレンズの開放F値はF1.4ですよ・・・ということになります。

開放絞り値の小さいレンズは、「明るいレンズ」という風に言われたりします。