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デジタル専用レンズとデジタル対応レンズについて

さて、「デジタル専用レンズ」と「デジタル対応レンズ」の違いってなんでしょう。

どちらもデジタル一眼レフ用のレンズであることには変わらないのですが、ちょっとした違いがあります。

目次

デジタル専用レンズ=APS-C専用レンズ

写真はキャノンのデジタル専用レンズ
(EF-Sレンズ):
EF-S17-55mm F2.8 IS USM

デジタル専用レンズは、軽量でコンパクトにできるという利点もあります。

デジタル専用レンズというとややこしいのですが、APS-C専用レンズといった方がわかりやすいかも知れません。

簡単に言うとデジタル専用レンズは、一般的な一眼レフの撮像素子(イメージセンサー)のサイズであるAPS-Cのカメラに使えるレンズになります。

しかし、同じデジタル一眼レフであっても、撮像素子(イメージセンサー)が大きいプロ向けのような一眼レフでは使えません。

それで撮影してしまうと、ケラレといってレンズフードやフィルターを写りこんでしまって、まるで穴をのぞいているような写真になってしまうのです。

ですから、デジタル専用センズは、一般的な一眼レフであるAPS-Cの撮像素子を持ったカメラでしか使えません。

ややこしいので、デジタル専用=APS-C専用と覚えておくといいかも知れませんね。

もし、将来的にプロが使っているようなフルサイズと呼ばれるカメラを購入するようなことを考えている場合は、デジタル専用レンズをたくさん揃えてもフルサイズ機では使えません。

ですから、もっと本格的に写真を撮りたくなる可能性があるのであれば、フルサイズ購入後にレンズを揃えるか、フルサイズに対応したデジタル対応レンズをAPS-Cのカメラにつけて撮影するというのも1つの方法です。

ちなみにデジタル専用レンズをニコンではDXフォーマット、キャノンではEF-Sレンズと呼んでいます。

尚、フォーサーズの場合はデジタル専用レンズとは呼びません。(フィルムカメラにはそもそも対応していないからです)。

デジタル対応レンズ

さて、デジタル対応レンズですが、これはフィルム一眼レフでも使用できるレンズのことです。勿論、デジタル一眼レフにも対応しています。

このデジタル対応レンズはフィルム一眼、デジタル一眼レフ(APS-Cやフルサイズ)にも対応したレンズということ。

つまり、将来的にプロが使うようなフルサイズのデジタル一眼レフの購入を考えている方はデジタル対応レンズを購入しておけば、APS-Cでも使えますし、フルサイズを購入した後でも新しいフルサイズ機でそのレンズが使用できることになります。

それぞれの利点と欠点を比較してみる

1) デジタル専用レンズ=APS-C専用レンズ

利点:

・デジタル対応に比べて低価格
・レンズも軽くなる傾向にある
・レンズのサイズも小さくて済む

欠点:

・APS-Cでしか使えない
・フルサイズを購入した場合、レンズを買い替えなければならない
・種類がデジタル対応レンズに比べて少ない傾向にある

2) デジタル対応レンズ(APS-Cとフルサイズどちらも対応)

利点:

・高品質なレンズが多い
・レンズの種類が多い
・フルサイズでもAPS-Cでも使える

欠点:

・価格が高くなる
・サイズが大きくなる、重くなる

選び方としては難しいところですが、一眼レフ初心者の方はまず1,2本デジタル専用のレンズを使ってみて、もしもっといい写真が撮りたい、フルサイズが欲しい!となったら、デジタル対応レンズを購入するようにしてもいいのではないかと思います。